園長の部屋

日本のサルビア…キバナアキギリ

場所 薬草園横

更新日 平成23年9月23日

サルビアと言えば、初夏から秋の花壇でおなじみの真っ赤な花を思い浮かべる方も多いでしょう。 実は、もっともっと身近だったはずの日本原産のサルビアがあるのです。

薬草園横の小さな傾斜地では、日本原産のサルビアの仲間「キバナアキギリ」が開花中です。 花はサルビア属の中では比較的珍しい黄色で,最盛期は9月中旬~10月です。 木陰でも午前中には日がよく当たる腐葉土が多めのやや湿り気のある山道沿いなどに自生します。 関東地方の身近な山,水戸市内の野山など身近に見られます。 花色は個体差があり濃淡や鮮やかさが違うものがあり,交配種もあります。

植物公園の薬草園は、開園前からあった雑木林を生かして作られました。 日本のサルビアの自生地に思いをはせながらキバナアキギリを観賞してはいかがでしょうか?

キバナアキギリ
キバナアキギリ

秋に黄色い花が咲き、葉の形が桐に似ているため、 「キバナアキギリ」の名前がつきました。 また、別名を「コトジソウ」といいます。 葉の鋸歯(ぎざぎざした部分)が鋭いものを、お琴の琴柱に 見立てたことから付きました。 学名の種小名はnipponica(ニッポニカ)で,「日本」をあらわしています。

キバナアキギリと虫
構造
キバナアキギリの花の構造

キバナアキギリは、ハチなどが花粉を運び受粉する虫媒花です。 花には,次から次とハチがやってきて,はせわしなく蜜を集めています。

「雌しべ」 花の上部に長い花柱が突き出ています。 奥には,子房があり蜜を分泌しています。

「雄しべ」 1対は,退化して仮雄ずいとなっています。 もう1対は,花の奥の紫色の花粉を出さない葯室 と花の上唇(花弁の上側)部分の花粉を出す葯室が連接しています。

キバナアキギリと虫
構造
受粉の方法

マルハナバチなどが蜜を吸いにやってきて花の奥にもぐりこむと, 紫色の部分にさわり,連接している花粉が出る葯室がシーソーのように 下りてきて,虫の体に花粉がつきます。 そして,飛び回るうちに体が雌しべにさわり,受粉をします。

実際にハチが飛んできて雄しべが動く動画はこちら!

みなさまのご来園を心よりお待ちしております。